はやぶさ、故郷へ帰る

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「はやぶさ」のカプセル、落下位置を限定
 宇宙航空研究開発機構は9日、小惑星探査機「はやぶさ」の最後のエンジン噴射に成功したと発表した。
 はやぶさの地球帰還は既に確実になっていたが、今回の噴射で、小惑星「イトカワ」の砂が入っている可能性があるカプセルの落下位置を豪州ウーメラ砂漠の特定の範囲内に限定できた。
 エンジン噴射は9日午後0時30分から2時間半、予定通りに行われた。
 この結果、カプセルは長さ百数十キロ・メートル、幅数十キロ・メートルの範囲内に落ちることが確実になった。
 噴射終了時点で、はやぶさは地球から188万キロ・メートル離れた付近を飛行中。今後、少しずつ高度を落とし、13日夜に地球に戻る。
 カプセルは着陸の約3時間前に本体から分離され、大気圏内に突入後、パラシュートなどを使って帰還する。
(2010年6月9日20時07分  読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/space/news2/20100609-OYT1T00882.htm


■探査機「はやぶさ」における日本技術者の変態力
本来ならリアクションホイール3個で姿勢制御
⇒ ホイール1個壊れたのでホイール残り2個と化学スラスタで制御 (ここまでは普通の「こんなこともあろうかと」、な範囲)
⇒ ホイールさらに1個壊れた!化学スラスタ全損!燃料全部漏れた!漏れた燃料が機体内で凍ってる!!通信途絶!!!バッテリも壊れて太陽電池パネルは常に太陽を向けなきゃなんない!!!
⇒ 姿勢が狂っても、ほっとけば持ち直すように設計してたんだよね。こんなこともあろうかと。1年以内に60%の確率で通信回復するはず。ほうら3ヶ月で繋がったぜ!
⇒ とりあえずイオンエンジンの中和器から生キセノン吹かして姿勢制御。こんなこともあろうと中和器の向きを微妙にずらしてたんだよね。
⇒ 機体内をヒーターで暖めてベーキング。爆発しないようにゆっくりとね。気化した燃料はそのうち機体外に逃げるだろう。
⇒ 生キセノン吹かしつづけてると地球帰還用の燃料が足らなくね?あ、風車の原理で太陽光圧を利用して回転させて安定させればよくね?こんなこともあろうかと、回転軸が機体の中心を貫くように設計してたんだよ。
⇒ 地球帰還用のカプセルに採取した試料を入れるにはバッテリーの電力が必要だなぁ。でも極低温で短絡故障してるから充電すると爆発しそうだなぁ。あ、古川電工のおっちゃんが補充電回路で充電する裏技教えてくれた。ラッキー。
⇒ よし、地球帰還航行開始っと。イオンエンジンは3基生きてるからオッケー。ホイールは残り1個だから今のうちに何かいい手を考えておこうっと。
⇒ 地球帰還第一期軌道変換完了。半年お休みして、第二期軌道変換開始。イオンエンジンBはどうやら寿命らしい。お疲れさん。残り2基。
⇒ おや、メモリエラー(SEU)か。良くある良くある。とりあえずセーフホールドモードで指示待ちっと。地球から診断してもらってイオンエンジンも再起動出来たので巡航再開。
⇒ 「はやぶさ」イオンエンジン1基に異常」 っっっっきゃーーーっ!残りエンジン1基じゃ推進力足らないっ!
⇒早期に故障したエンジン2基の正常部分を繋ぎ合わせ推進力復活!万一に備えてエンジン間の電気回路を繋いでおいたんだよね


皆さん,μ10イオンエンジンは立派に役目を果たしました。
メインエンジンの枠を超えて「はやぶさ」の失われた機能をサポートしきった我らのエンジンを誇らしく思います。万感の想いで運転終了のシール(五角形)を運用室の窓に貼りました。 http://bit.ly/aV56Nm (IES兄)
http://twitter.com/Hayabusa_JAXA/statuses/15766743951
小惑星探査機「はやぶさ」、TCM-4正常実施。残すは13日のカプセル分離のみ
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1276074541/
30 :[―{}@{}@{}-] アベハゼ(福島県):2010/06/09(水) 20:33:09.24
ちきゆうがだんだんおおきくなつてきてるよ
みんなまつててくれたのにおくれてごめんね
みんなにあいたかったけどむりみたい
おなかのこれだけはとどくといいな
みんなよろこんでくれるといいな
72 : ヒラメ→アマゴ(東京都):2010/06/09(水) 21:00:06.96 ID:/bUq4bqp
はやぶさ「地球だ・・地球がすごく大きくみえるよ!ボク帰ってきたんだね?」
管制「おかえり!はやぶさくん!本当によくやったよ!帰ってきたんだよ!」
はやぶさ「ボクがんばった?」
管制「あぁ・・本当にがんばったよ。カプセルを射出してくれるかい?」
はやぶさ「カプセル出すよ!おみやげもってきたよ!・・中身はいってるかわからないけど・・出すよ!」
管制「カプセル射出確認。コース正常。大気圏突入8秒前。」
はやぶさ「もうすぐみんなに会えるんだよね?ずっと一人っきりで・・寒かったよ・・もうすぐまた会えるんだね?」
管制「はやぶさくん・・キミはほんとによくやった・・我々の誇りだ」
はやぶさ「みんなに会いたいよ・・熱い・・すごく熱くなってきたよ・・でももうすぐあえるんだよね?・・熱・・・ピー・・・」
川口 「ウーメラに着いたら、ここに書いた緯度・経度に風呂敷を敷きなさい」
回収班「それで、私たちは何をすれば?」
川口 「その上に落ちてきたものを包んで、持ち帰る」
http://twitter.com/nojiri_h/status/15774407284
出立
電池屋~方探班の一隊員として~ 曽根 理嗣
がんばれ「はやぶさ」。地球は、君の帰りだけを待っている。
君の帰還の日まで、「後、ジュウとサンニチ、後、十三日しかないのだ!」
明日、日本を発つという日、我が家の晩御飯は、カレーに煮物に刺身だった。
どれも暫く食べられないものばかり。海外出張は少なくないが、でも、今回の出張は普通の出張とは違うことを家族も感じていた。みんな何となく不安で、緊張感があった。
「お父さん、カプセル、必ず拾ってきてね。」
「がんばってね。」
「無茶はしないで、兎に角、体を大事にして。」
「大丈夫だよ、お父さんだけじゃあない。仲間と一緒だし、参加する人たちはみんなとっても優秀な人たちで、その人たちが一生懸命に知恵を絞ってここまで来たんだから。」
そう、「はやぶさ」が持ち堪えてくれさえすれば、何とかなる。
気の小さい僕は、その日のことを夢に見る。
僕は砂漠の真ん中にいる。すぐ後ろには、岡田隊長が立っている。横には福島隊員が僕と一緒に操作卓についている。
http://hayabusa.jaxa.jp/message/message_030.html
位置情報を更新いたしました。はやぶさ君は、地球からの距離1,566,720 km、かに座の方向にいます。
http://twitter.com/Hayabusa_JAXA/status/15811744281
放送日 :2010年 6月10日(木)
放送時間 :午後7:30~午後7:58(28分)
チャンネル :総合/デジタル総合
クローズアップ現代「傷だらけの帰還 探査機はやぶさの大航海」
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2010-06-10&ch=21&eid=15453
392 : キュウリウオ(熊本県):2010/06/10(木) 20:16:49.10 ID:vNdO6LTP
本体の軌道が泣ける。
13日午後4時ごろ母港、内之浦発射場上空を通過・・・
見えないかな。見えなくても4時になったら種子島に向かって敬礼するわ。
http://www.isas.jaxa.jp/j/enterp/missions/hayabusa/trj.shtml
401 : ニギス(愛媛県):2010/06/10(木) 20:34:14.79 ID:H7BrE7Xq
センチメンタルな奴が多いな。
帰ってきた「工学実験探査機はやぶさ」ってのは、ただの壊れかけた機械だろ。
だぁからぁ。
帰ってきた「はやぶさ」は、再突入回廊ではなく、より深い降下角度で大気圏に再突入する。
帰ってきた「はやぶさ」は、断熱圧縮による空力加熱で、真っ赤な軌跡を描く紅蓮の火の玉となり、轟音とともにダイオードひとつ残さず燃え尽きる。
燃え尽きた「はやぶさ」は、ゆっくりと成層圏に拡散する。
燃え尽きた「はやぶさ」は、高度13kmでジェット気流に乗り、天空を駆け廻る。
空を廻った「はやぶさ」は、高度6kmで乱層雲と出会う。
空を廻った「はやぶさ」は、昇華核として飽和水蒸気を集め、氷晶となり雪片となる。
雪になった「はやぶさ」は、ひらはらひらりと舞い降りる。
雪になった「はやぶさ」は、途中で融けて雨になる。
だから。
ある朝玄関を出たお前の肩先に落ちる一滴の雨粒、それが「はやぶさ」だ。
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/news/1276082428/