ぼおるぺん古事記、幽霊塔

先月買った本。
まだ読む時間を作れてない。いつも「買った本はその日の内に読まないとダメだよ」と自ら言ってるにもかかわらず……。

『ぼおるぺん古事記』はこうの史代作。全3巻。
古事記の原文書き下しのままでマンガ化した、かなり攻めてる作品である。

古事記原文は神話によくある「話が唐突に始まってすごいことを淡々とやって、唐突に終わる積み重ね」なので、神さま同士の感情がよく分からない。
そこをこうのさんが見事に解釈して描いていてすごい。

源氏物語は『あさきゆめみし』を読めば大体分かるが、古事記はこれを読むと分かる。

あなにやし、あなにやし(ああ、なんとすばらしいことよ)。

『幽霊塔』は春陽堂版を持っているためずっと買うのを躊躇してたものを、ついに買ってしまった。宮崎駿による漫画つきだ。

もともと幽霊塔といえば黒岩涙香だが、本当のオリジナルはイギリスのA Woman in Grayという作品で、要するに黒岩さんはこれを勝手にパクって自分のものにした。
これを江戸川乱歩がリライトするわけだが、後に宮崎駿がさらに翻案し、『ルパン三世 カリオストロの城』を作った。そういうつながりがあっての挿絵である。

ちわき、ちわきて(分かれ道を何度も分岐しながら)。