面白かった本
- 2010.04.25
- レビュー
最近読んで、面白かった本です。
『世界権力者人物図鑑』
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これは面白い。
とってもいい感じの「悪人顔」で写真をチョイスされていて、見応えがあります。
いろんなページで爆笑させてもらいましたが、一番笑ったのがロバート・フェルドマン。
こんなの名誉毀損で訴えられたら、100%負けるレベル。
というかさあ、「アメリカの指導者は、NYの金融財界が決めてる」なんて書いてるんですが、むしろ資本主義国家で金融業界の影響を受けてない指導者って誰よ?って思うんですが。
それとデビッド・ロックフェラーがアメリカのトップで「世界皇帝」である証拠みたいな感じで、日米欧三極委員会での写真が載ってるわけですよ。
じゃあ、日本の「王」は富士ゼロックスの小林陽太郎なわけ?
そうは思わんけどなあ。
有力者には違いないでしょうが、そんなに単純なもんじゃないでしょう。
ジャパンハンドラーズ(日本操り組)という話にしても、単に彼らは「日本族」ってだけだと思いますけどね。道路族とか厚生族と同じ。
まあ、グラビアとして、とにかく非常に面白いです。
『テルマエ・ロマエ』
ヤマザキマリ
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古代ローマの風呂職人が、現代日本にタイムスリップして、日本人の風呂へのこだわりに驚愕するというギャグ漫画。
言われてみれば、日本人とローマ人ほど湯浴みの好きな民族はいませんね。
ただ、面白いけど、ものすごく面白いわけではない。
「聖おにいさん」と似た系統のギャグ漫画。
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普通、ギャグというのは「日常あるべき主人公が、非日常に入り込んでしまう」わけですよね。
しかしこれらは逆に「非日常の人が、日常に入ってしまった」というやり方。
ギャグの基本は「アウトレンジ」「ロングショット」ですんで、その変態種になります。
↑このアウト・ロングというのは、要は「他人事」ってことです。
どういうことかと言いますと、目の前で人がものすごい転び方をすると、心配してしまうわけですね。
しかし遠くの方でものすごい転び方をされると、これは笑えるわけです。
あとところどころに、『図解古代ローマ』を種本にした描写が見受けられました。
アンドルー ソルウェー, スティーヴン ビースティ, Andrew Solway, Stephen Biesty, 松原 国師, 倉嶋 雅人
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これも非常に面白い本ですので、ローマの風呂に興味を抱いた方は、ぜひご覧になられると良いと思います。
『乙嫁語り』
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これについては以前書きましたんで、こちらもご参照ください。
『きのう何食べた?』
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こうやって見ると、女性作家の漫画ばっか読んでるな。
お気に入りは、筧が「ハンター」としてスーパーに行く話、矢吹がサッポロ一番食べる話、すいかのおすそわけあたりかな。
特にゲイに興味はないんですが、私は食い物をうまそうに描いてくれる方が大好きです。
これが文章だけで、となると、『すてきなあなたに』をおすすめします。
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こちらは「暮らしの手帖」でおなじみの、花森安治の奥方がマイペースな感じで書いているエッセイです。
私の妻の実家に全巻置いてあって、初めて知りました。
たまに(いや、わりと)「そんなの参考になるかっ」という超高級レシピを紹介してくださいますが、それもひとつの味として許せる良い文章です。
『帝国陸軍 見果てぬ防共回廊』
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防共回廊というのは陸軍による計画で、
1,モンゴルとウイグルの独立を支援して、反共親日国家を樹立する。
2,ソ連の南下を妨害し、中国共産党を包囲する。
3,東アジアの赤化を阻止する。
という世界戦略。
私は昭和の帝国海軍が大嫌いで、昭和の帝国陸軍には「この小役人どもめ……! これだから東北出身軍人は……ぶつぶつ」なんて思ってしまうんですが、こちらは壮大な地政学ロマンというか、麻生太郎の「自由と繁栄の弧」に通ずるものがあります。
あと私事(というかそれを書くためのブログですが)で、このたび日本文芸家協会に入会しました。
文芸美術健康保険組合への加入手続など、役に立つ方にはとても役に立ちそうな情報などをそのうち書いていこうかなと思います。