むなしい休日

日曜日は家にひとりでおりまして、古い映画を観てました。
まず「ソドムの市」。グロ映画です。
1975年製作ですから、もう30年以上前か。
大戦後、ファシスト残党が支配するイタリアの架空の街が舞台。
マルキ・ド・サドの『ソドム百二十日』が原案になってます。
原作の方は澁澤龍彦訳で、かつて日本で発禁処分となって大騒ぎになりました。
こちらは大学生の時分に読みました。
ありあまる金を持った4人の悪党が、森の奥深い城に各地から集めた美少年少女を閉じ込め、120日間に渡ってド変態な宴を繰り広げるというお話し。
気持ち悪い、腹立たしい、理解できない、のオンパレード。
まあ、そんな話を現代に置き換えた、というやつで。
最初から最後までお尻の話ばっかりやってる映画でした。
何というか、何事も極地に向かうとギャグになるというか。
(もっと先に行けば「神」の領域が待ってますが)
内容については、ここが画像つきで詳しく解説してくれてます。
(痛い、汚い、気持ち悪いが嫌いな人は見ないでください)
もし主役の変態紳士4人を警護してる少年兵たちに、もっと幼い俳優を揃えることができたらすごく良かったんじゃないかなあ、なんてことを思いました。
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で、その次に観たのが、その「極地に向かって神になった」映画。
バタリアン」!!
これはすごいです。
開始1秒で「んなわけねえだろ!!」と笑っちゃう映画なんて、なかなかないでしょう。
陸軍が極秘に開発した「死体を生き返らせるガス」と「それで生き返っちゃった死体」を封印した樽ってのが、なぜか町の会社倉庫にまぎれておりまして、社員2人で肝試し的にそいつを見に行きます。
んで「間違って開いたりしないだろうなあ?」「軍の作ったやつだぜ。丈夫にできてらあ!」

バン!と樽を叩いたら、ブッシュー!!

ガスが吹き出して通風口を伝って町中に広がる!
※ホラー映画です。
とりあえず生き返った死体一体を首チョンパしてみるが、首も動くし体も動く。切断した手も容赦なく動く。
世界のゾンビ業界広しといえど、20年以上前の映画である「バタリアン」は今でも最強クラス。
こんなの復活させちゃったなんてバレたら会社がヤバいってんで、社長に相談。
しょうがないから社長と三人で黒いゴミ袋につめこんで、近くの顔なじみの死体処理のおっさんのところに行きます。
社長「狂犬病にかかった犬なんだよ。こっそり焼却できないかな?」
おっさん「何だよ、これ。袋の中で動いてるじゃないか」
社長「いやまあ、実は……」
ビリッ。
袋を開けたら手だけが出てきて、おっさんの足をつかむ!
おっさん「うわああああああああああ!」
三人必死になって、うねうね動く手をおっさんの足からひっぺがします。
社長「すまん」
おっさん「別にいいけどさあ」
よくねーよ!!
※ホラー映画です。
その後は町中ゾンビになってしまって大騒ぎ。
しかもこいつら、チンタラ動かない。全速力で走ります。
数年前、「ドーン・オブ・ザ・デッド」という映画で、ゾンビが猛ダッシュするってんで話題になりました。
何言ってんだ、バタリアンは20年以上前から全力疾走してらあ、って鼻をこすりたくもなりますよ。
しかも救急隊員のふりして応援要請したり、人間が必死で閉めた鉄扉もテコの原理でこじ開けたりします。
はんぱなく最強。
エンディングも超豪快(私は知りませんが、バイオハザード3はラストにこの展開をいただいてるらしい)。
とまあそんな感じで、ホラー映画で実際映像も内容も怖いのに、最初から最後まで爆笑してしまうすごい映画です。
……そんな2本の映画を観ただけの日曜日。