ポプコム最終号

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本棚からまた発見しました。
往年のパソコン「ポプコム(POPCOM)」の最終号です。1994年3月号。
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表紙イラストはくつぎけんいち氏。
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この通り、目次にでっかく「休刊のお知らせ」とあります。
休刊ですから必ずしも最終とは限らないんですが、休止したCOMPLEXが活動再開するとは思えないのと同じくらい、休刊した雑誌が復活するなんてことはまずない。
たまに、「Oh!X」のように3年を経て不定期に大復活するということもあるんですが、「Oh!MZ」が復活するという話は聞かないので、まあ難しいでしょう。
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その「Oh!X」が対象としていたXシリーズの最終形となるX68030の広告が、ちょうど表紙ウラ(H2面)の広告に載ってました。
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最終号ということで、いろいろまとめた特集記事になってました。
シブサワ・コウさんというのは「信長の野望」「三国志」などなど、光栄のの作者というか、プロデューサーです。
私自身は「蒼き狼と白き牝鹿」で、光栄が「あのシブサワコウがついに送り出す!!」みたいな感じで広告を打っていて、誰それ?と思ったのが初シブサワです。
で、その正体は当時の光栄会長の襟川陽一氏であり、特に公表することもないがみんな知っているという不思議な状態でした。
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この頃はまだ「マルチメディア」が花盛りで、高城剛さんあたりを各誌でよく見かけました。
「ハイパーメディアクリエーター」という肩書きをおちょくられることの多い方ですが、当時はマルチメディア自体がよくわからんうさんくさいものであり、その何だかわかんない代物をお年寄りに説明するのにうってつけだった、まさに体現者というべき重要な人物だと思います。
CD-ROMマガジンが出始めたのもこの頃です。
こういう形式は今や当たり前というか、むしろ廃れてきましたですね。
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シミュレーションゲーム「銀河英雄伝説」。
言わずと知れた田中芳樹氏の大ヒット小説(累計1500万部)のゲーム化です。
ヨーロッパにおける権謀術数の物語を宇宙に持って行くというもので、「うまいことやりやがったな、でも面白いから読んじゃうじゃねーかこのやろう」と思いつつ、当時中学生だった私は全巻読んでました。
ゲームとなったこちらは、重厚なオープニングBGMが良かったなという記憶しかありません。すいません。
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当時最先端の製品たち。
・シンセサイザーが付いたヘッドホンカセット!
・ついに10万円を切ったパーソナルファクシミリ!
・ついにカラー液晶を搭載したワープロ専用機!
・パノラマが撮れる使い捨てカメラ(レンズ付きフィルム)!
・MIDI音源内蔵の電子キーボード!
こういうものが、好き者たちの胸を熱くさせていたわけです。
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裏表紙。EPSONの広告です。
キャッチコピーが「Windows君おすすめ、一太郎君おすすめ」というわけで、当時はWindowsというOSと一太郎というワープロソフトが、ビジネスという分野でがっぷり四つを組んでいるという時代だったのですね。
Microsoft Wordはまだちまちまやってたということでしょう。
ちなみにスペックは、
・高速CPU!(i486SX/25/33MHz)
・快適利用のメモリ!(最大63.6MB)
・高精細なフルカラーを高速表示!(1024×768)
・高性能の新基準!(Windows3.1プリインストール)
こんな「フルスペックの未来マシン」が33万8000円!!!
そういう時代でした。
ちなみにポプコムといえば、私は三遊亭円丈師匠がRPGをぶったぎる上に、ゲーム関係各位に毒を吐きまくる連載「円丈のドラゴンスレイヤー」が大好きだったのですが、最終号には載ってませんでした。
このあたりどういうことなのか、ちょっと記憶がありません。