2011年8月

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ミート・ザ・ペアレンツ3

看護師の主人公は、妻と娘・息子に恵まれ幸せな日々。 元CIAの義父との関係も落ち着いてきた。 しかし製薬会社の女性に勃起不全薬の売り込みをかけられ誤解をうけ、義父と主人公が再び対決!というお話。 非常に安定感のあるコメディ。しかし観た時期が悪かった。 本作は「巨大な穴に落ちる」「誤って砂で生き埋め」というシーンがある。 ちょうど本邦では「落とし穴生き埋め事件」という不可思議な事故(事件)が起きた。 […]

ハート・ロッカー

2004年夏。バグダッド郊外。 アメリカ軍爆弾処理班の若者3人の38日間の任務を描く。 明確で筋道だった物語はなく、「戦争モノ」というより「戦争」を描こうとしたのかな、というのが率直な感想。 通常、物語では「その現場に放り込まれた人間は、何を感じるか」が大きな焦点となる。 だから、普通は知らない仕事や場所というのは、それだけで魅力になる。 「現場」の最たるものが戦争で、そこに行った者にしか判らない […]

恋とニュースのつくり方

長年勤めた地方局をクビになり、なんとか全国ネット局の超低視聴率番組のプロデューサーとなった主人公。 番組を立て直すため憧れのベテラン報道キャスターを抜擢するが、これがとんでもない頑固者。 視聴率も下がるばかり。打ち切り宣告を受けた主人公は、視聴率を上げるため奔走する、というお話。 仕事だけの人生なんて虚しいだけ、けれど着実にキャリアアップして向上したい、自分という存在をこの世界に輝かせたい、もちろ […]

パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会

指名手配中の銀行強盗である主人公が、正体を隠して豪邸に逃げこむ。 しかしそこの主人は恐ろしい秘密を隠しており、「恐怖の一夜」が幕を開ける、というお話。 悪党とはいえ凡人の主人公が、ハンニバルやアニーやジェイソンの自宅をわざわざ訪問しちゃったようなものだ。 ただしやってきた強盗を無理やり歓迎し、延々と続く豪邸主人の独演会はかなりアホらしい。 「ミザリー」みたいな胃が痛くなる展開ではない。特にプールで […]

クワイエットルームにようこそ

フリーライターの主人公。目覚めると閉鎖病棟で手足を拘束されている。 やってきた恋人に聞くと、どうやら睡眠薬のオーバードーズで倒れたらしい。 なぜこんなことに? 自分は何をしたのか? というお話。 精神病院にいるまともな主人公、というと「カッコーの巣の上で」を思い出すが、 こちらは途中から主人公もまともじゃなかったことが明らかになるという、ミステリー仕立てとなっている。 ただし重い話題を軽いノリで料 […]

伊藤計劃『虐殺器官』

前から読もう読もうと思っていて、やっと読み終わった。 近未来。主人公は米情報軍の特殊部隊員。 先進諸国は徹底的な管理体制でテロを一掃するが、途上国の内戦や大規模虐殺は急増。 その混乱の陰には、常にひとりの男がいた。 大量殺戮を引き起こす“虐殺器官”とは?というお話。 前半は眠かったが、後半はぐいぐいと。 つい10年ほど前まで「第3次世界大戦」という言葉が割とリアリティがあった。 どうも最近は、殴り […]

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

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ビル・マーレイつながり。 かつての「天才一家」テネンバウム家は、父親の過ちで家庭崩壊。20年後、父の策略でひとつ屋根の下に再結集した一家が、家族の絆を取り戻すというお話。 家族とは、人が最後に帰る場所であると同時に、人を不合理にしばりつけるもの。 それは鳥かごのようなもので、鳥を飛べない状態に閉じ込めてしまう。 ただ翼をひろげて大空を飛ぶだけでは、荒れ模様や天敵で死にかけることもある。 だから守ら […]

知らなすぎた男

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弟を訪ねてロンドンにやってきた主人公。 しかし構ってられない弟は、主人公を流行の「観客参加のライブ演劇」に連れ出す。 ところが主人公の元に来たのは本物の殺し屋だった、というお話。 シチュエーションコメディの傑作とのことで観た。 主役のビル・マーレイの佇まいが良く、少々強引・不自然でも、 こいつならしょうがないという空気をまとっている。そこがすごい。 警察、諜報部、外務省、殺し屋、拷問魔など次々に現 […]

バンク・ジョブ

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面白かった! 1971年ロンドン。ある女性がドラッグ所持で税関で捕まる。 彼女は罪を軽くする見返りに、 銀行の貸し金庫にある王室スキャンダルの写真を盗み出すよう、英国秘密情報部より要求される。 彼女は主人公たちを引き入れ、地下道を掘って金庫に押し入る、というお話。 ベースは実話らしい(捜査情報は2054年まで封印)。 銀行襲撃というとお金と思いがちだが、貸金庫はそうじゃない。 裏帳簿や闇情報などな […]

小説家を見つけたら

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16歳の黒人少年が、プロのバスケット選手を夢見つつ小説を書く。 そんな彼が、その文章を見た偏屈な謎の老人と交流を持つようになる。 老人は有名な小説家だった、というお話。 物語の前半はかなり静かな展開。 しかしショーン・コネリーの「俳優力」によって、 彼が演じる小説家と主人公がどう絡むのかという興味が、作品を観る持続力として作用する。 大物俳優の正しい使い方。 ということはつまりショーン・コネリーが […]