台湾旅行2回目(2日目午前)

台湾旅行2回目(2日目午前)

2日め。
今日も天気予報では雷雨のはずが、朝から快晴。
朝7時にホテルを出ます。ホテルの朝食なんて食べているヒマはない。

朝7時の台北

早く出ないと陽差しがものすごい。
に来たら、必ず朝食を食べに外出せねばならない。
この日は「世界豆漿大王」に行きます。

ここは日本語メニューがあります。
熱心なファンのおっちゃんが作って置いていったそうです。えらい!

■豆漿(甘くて冷たい豆乳)、鹹豆漿(揚げパン、ネギ、干しエビなどを入れて、黒酢、ラー油、ゴマ油などで味付けした塩味の投豆乳)

■飯團(切干大根と魚肉そぼろ、揚げパン、高菜がもち米に包まれてる)、菜脯蛋餅(ベーコンやネギが入ったクレープ)

店は、店員家族のパーソナルスペースとの区別が曖昧。
食べてる私の横で、ここのおばあさんがお茶を飲み始めました。
ポットのお湯を急須と椀にかけ、それから茶葉、お湯を入れて開かせる。お茶を茶海にためておもむろに喫する。
ちゃんと日常的にこんな風にして飲んでるんだなあーと感心して観察してしまいました。

>>世界豆漿大王について(台北ナビ)

マンションの電気メーターたち。合理的

ちょっとだけ、雙連朝市を見物。
去年より店列が長くなっている気がする。

朝市の途中で豆花を購入。豆腐のプリンといったところ。ちょっとだけ甘い。

さて、朝食を食べたところでタクシーに乗り、故宮博物院へ。
するとタクシーの運転手がメーターを倒さない。
乗った瞬間に判っていたが、あえて3分の1ほど過ぎてからメーターを指さし、「押さないの?」と尋ねました。
すると運転手さんは少々バツの悪い顔をしてメーターの計測開始ボタンを押します。
かなり進んじゃってるから、ずいぶん安上がり。
なんだか悪いなあ(?)と思っていると、博物院の正面玄関で降ろされた(笑)。

普通は2Fのロータリーまで回り込んでくれます。
正面からだと長い長いエントランスを歩き、階段を登らないと玄関まで行けません。
炎天下、照り返しの強烈なエントランスを歩く。ははは。ミュシャ展やってました。

博物院は、大陸からの観光客でごったがえしてました。
こう言うと悪いですが、ものすごくうるさいです。ものには限度というものがある。
例えば中華文明というやつを説明するのに、こういう図形が変化してこういう漢字になりました、という展示がある。

日本人その他は無言でそれを見つめ、
「ほほう」
「この字になったんだ……」
とささやき合うわけです。

ところが大陸の中国人は違う。
「おい!こっち来てみろよ!」「なんだこれは?」「人と人がくっつきあってるぞ!」
「それが変化して、変化して!?」「これは○○○という字じゃないか!」「ヒャッハー!!」
みたいなこと(たぶん)をギャースカ叫ぶ。

そのうち、日本人団体客を見つけました。
何組かいましたが、中でも声のよく通る台湾人ガイドに連れられた一団についていく。
日本人は皆、中高年のおばちゃんたちです。
こういう時のおばちゃんは本当にいい。何がいいって、若者やおっさんたちと違い、おばちゃんは反応がいい。
自主的に大きな声で「これって何?」「どう使われたもの?」「いつ頃のもの?」と聞きまくる上に、ガイドの説明にへえーすごいわねえーなるほどねえーといいリアクションするので、ガイドさんの説明にも熱がこもってくる。
「酒壺は尊といいます。これが日本に渡ったんだけど、その頃は金属知識がなかったから、日本人、尊を木で作った。だから樽ね」
「王っていうのは、みっつの一、すなわち三をつらぬく者の意味。三は天・地・人をあらわすの」
「宝という字は本来、うかんむりの下に玉、貝、缶を書いた(寶)。玉は宝石、貝は当時の貨幣、缶は水をくみあげるもの。でも貝も缶も貴重品ではなくなっちゃった。だから玉だけが残り、宝となったのね」
「へえー!!!!」→ガイドもニコニコ、みたいな。
そのうち、
「この漢字見てください。『女』が家に入ると、『嫁』になるね。古くなると『姑』ね。そして人生のいろんな波を乗り越える。すると『婆』になるね」
「やだー! あはあは、あはははははははは」
面白いから笑うのではない。笑っていれば面白くなってくる。おばちゃんは人生の勝者だな。
古代の釜を指さす。
「これは古代の炊飯器です。足の部分は象の足を模しています。中国人えらいから、当時から知ってたね。炊飯器といえば象印」
「アハー! ははははははははは」
おばちゃんたち爆笑。なんだかこれまでの説明も、ぜんぶ与太話のような気がしてきたぞ(笑)。

2時間ほどうろうろ観てまわりました。そろそろ足が痛い。

そこで4Fの喫茶室に行ってみます。4Fへはエレベーターでしか行けません。
通常用いる階段は3Fまでしかないので、下の喧噪から開放されたようなひっそり感があります。

鉄観音を飲む。うん、見た目だけ。さほど旨くない! でもまあ、良し!
下に降ります。

帰りのバス、タクシー乗り場はやはり大陸客で大混乱。
そこで服務台(Service Counter)に行きます。
おっちゃんがひとりで暇そうにしてるので、「我想去~」とか言いながら筆談をして、タクシーを呼んでもらいました。
そこにはちゃんとタクシー向けの用紙があり、電話でタクシーを呼び出しつつ、用紙に目的地などを書いてくれます。
呼んだタクシーの運転手にそれを渡せばOK。さすが、メーターは最初から倒されてました。
タクシーでそのまま忠烈祠へ行きます。お昼の12時30分ごろ。

ここは1時間ごとに衛兵の交代式があるので、13時まで居並ぶ「烈士」像を観たりして待ちます。
交代式の前に、衛兵さんをパチリ。

ところがカンカン照りの太陽に当てられて、衛兵さん、倒れそうになっています。
横にいるスタッフが、その首筋に霧吹きで水をかけていました。
へえ、そんなことをするんだと思ってカメラを向けたら、「ゴラアア」とかなり本気で止められます。怖かった。

「なんでやねん」と思いますが、軍隊みたいな体育会系組織のしきたりというのは、理不尽とか不合理とか言ってもしょうがないですね。おとなしく言うことを聞くしかない。
さて、忠烈祠の本堂へ行きます。本当にこれ、元は日本の護国神社なの?というくらい派手な意匠。
そこにも微動だにしない衛兵がいます。

いや、微動だにしないのはウソ。微動はしてます。
むしろ前後にフラフラしている。何せ暑い。

この炎天下で鉄のヘルメットをかぶり、長袖の制服に手袋、編み上げのブーツはきついでしょう。
衛兵の背中は汗びっしょりになっていました。
そのうち目が泳ぎはじめ、意識が飛びそうな顔をし始めます。
あまり見つめちゃ悪いと思って遠巻きに見ていたら、銃剣のついたマスケット銃を持ち上げ、ガン!と床を叩いて気合いを入れ直していました。

ちなみにここの衛兵に選ばれるのは背丈は180cm以上、眉目端麗の優秀な兵士なのだそうです。
確かにそう思います。そんな優秀な彼らでも、この暑さは厳しい。

交代式

交代式も無事に観たところで、またもやタクシーに乗り込む。
去年はMRT(地下鉄)や市内バスを駆使しましたが、一度タクシーの便利さ、安さを知ってしまうともうダメです。

昼食をとりに、丸林魯肉飯へ。
日本語は通じませんが、陳列されている料理を指さすだけなので無問題。

左が魯肉飯(豚ひき肉の煮込み丼)、右が鶏肉飯(蒸し鶏丼)。

料理も美味いが、おすすめはマンゴージュース。

>>丸林魯肉飯について(台北ナビ)

さて、ここから午後の部。迪化街に向かいます。