日本人俳優は「演技」しない方が良い

■日本の役者の演技が酷すぎる。
日本のドラマや映画に出てくる役者は何故あんなに演技が下手なのだろうか。基本的に日本の役者は皆「＼演技中です／」というマークを頭上に出っぱなしでセリフを喋っている。

https://anond.hatelabo.jp/20180821141938

このことについては、『シン・ゴジラ』を観たときにも書いた。

舞台で見る日本人俳優は下手に見えないが、邦画で見る日本人俳優は大体下手に見える。
『シン・ゴジラ』はそこを解決していて、とにかく早口でしゃべらせ、細かくカットを割ることで、全員に演技をするヒマを与えなかった。
（ただし、シン・ゴジラでは１人だけゆっくり演技させられてる人がいる。それは石原さとみ。だから彼女についてだけは批判が多い）

すると邦画俳優にありがちな「変な感情表現」が抹殺される。
なぜなら１カットで自分が映る時間がめちゃくちゃ短いと分かっているので、俳優が余計なことを考えないからだ。

日本人の日常は、ほぼ無表情でできている。無表情が当たり前。
それなのに豊かな感情表現を求めて、それを俳優に自分で考えさせる時間を与えてしまえば、下手になって当たり前。
日本人は無表情が標準なのだから、演技なんかさせない。

シンゴジラ出演陣で見ても、主演の長谷川博己はシンゴジラでは上手なのに、お正月のスペシャルドラマ『都庁爆破！』では、結構似たシチュエーションだったのに下手だった。
國村隼も上手いが、似たシチュエーションの映画『ゴジラ Final Wars』だと下手。

その差は演技する暇があるかないかじゃないのか？
（ただシンゴジラの方法論でみな上手くなるわけでなく、竹野内豊は舌が回りきらず下手だった）

役者らしい演技を嫌がる映画監督といえば、北野武もそれだ。
宮崎駿もプロ声優の「演技」を嫌がるようになり、ついには『風立ちぬ』で庵野秀明監督に主人公の声を棒読みさせるに至った。

ジブリ作品の場合、声優でない（時には俳優ですらない）有名人を起用して話題作りをしたい鈴木敏夫の宣伝戦略があるとは思うが、宮崎駿本人もどこかで「日本人は普通、そんなに抑揚をつけて話さない」みたいなことを言ってた気がする。