昔のMacの話

昔のMacの話

写真は昔の職場で印刷会社。大学に戻る前で、20代前半の頃。まだ液晶モニターがなかった時代。
画面手前左のPowerMacG4もたいがいだが、右はMacintosh Quadra。爆弾が出まくる(フリーズする)ので、作業時の左手は「command+S」を押しまくる役割だった。

また1つの仕事で100MBくらいのデータを10〜20個くらいは扱うのに、ハードディスクは4GBくらい。だからしょっちゅうデータの総入れ替えが必要だった。
バックアップは主にMO。
MacがOS8の時代で、漢字Talkよりはましだけど、それでもしょっちゅう爆弾(フリーズしたら出てくるマーク)になるので、左手は常に上書き保存のショートカットキーの上にあった。

主に使っていたソフトはイラレ5.5、フォトショ4.0、クォーク3.3。InDesignは登場したばかり(ver.1.0)で業務用にはまだこなれていなかった。

当時の印刷業界はMacの独壇場で、自分もMacしか教わってないのに、途中からWindows DTPを始めるからお願いね、と言われた。
導入されたのはWindows NT4.0のマシン1台。つまり僕1人でやってくれということだった。
Windows用のまともな組版ソフトがなかなかなくて、「まだまし」という理由でファシリスという見たことないやつを使った。確か三菱製。解説書など皆無。

で、とにかく画面と印刷がズレる。
写真が空白になる。色が異なる。文字化けする。文字幅が変わって尻切れになる。とにかく無事に終わるものがひとつもない。
「エクセルでチラシ作るなよ!」ってしょっちゅう怒ってた。今ならPDFがあるからいいけど、当時はまだ使われてなかった。

でも「ウチはWindowsで入稿できますよ!」という売り文句が好評らしく、仕事はどんどん入ってくる。
担当は僕1人。誰に相談しても解決しないから、ひたすら自分で考えて試行錯誤。ずいぶん資源と残業代を無駄にしたが、何も言われなかった。ほんと大変だった。