映画で観る第一次大戦(1)

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チャーチルは、第一次大戦(1914~1917)についてこう言った。 「戦争からきらめきと魔術的な美がついに奪い取られてしまった。アレキサンダーや、シーザーや、ナポレオンが兵士達と共に危険を分かち合い、馬で戦場を駆け巡り、帝国の運命を決する。そんなことはもう、なくなった」 それらがとっくに消滅していたのであれば、こんなことは言わないわけです。 以下を観ていただければわかると思うのですが、第二次大戦と違ってどこか、映画の作り手にとってロマンをかきたてるものがあるのだと思います。

戦場のアリア

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1914年、第一次世界大戦下のフランス北部。そこはフランス・イギリス・ドイツ軍がそれぞれ攻撃しあう泥沼の戦場と化していた。 兵士として戦場にいるテノール歌手の夫に会いたい歌手のアナ(ダイアン・クルーガー)は、あらゆる手を尽くして夫のいる最前線の戦場まで会いに行き、そこで自国・敵国の兵士達のためにアリアを歌う。 そしてクリスマスイブの夜に奇跡が起こる。

1914年12月23日頃、ヨーロッパ西部戦線で実際に起こった「クリスマス休戦」(ほぼ全戦線で攻撃が停止され、無人地帯中央で将校・兵士による交歓会が行われた)を描く。

バルトの楽園

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第一次世界大戦中の徳島県鳴門市の板東俘虜収容所が舞台で収容所所長・松江豊寿(松平健)の活躍や、俘虜となったドイツ兵と地元の住民の交流などを描いた作品。 松江は俘虜に対し人道的な扱いを心がけ、俘虜による楽団が『交響曲第9番 歓喜の歌』を日本で初めて演奏した。

ロング・エンゲージメント

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軍法会議で死刑を宣告された5人の兵士は、敵との中間地帯に放り出される。 その兵士の1人にマチルダ(オドレイ・トトゥ)が愛する恋人・マネク(ギャスパー・ウリエル)が含まれていた。 5人の兵士は死んだとされているが、マチルダはマネクの消息を追う。

恋人が戦死したとされるのは、フランス北部での「ソンムの戦い」(1916年7月1日~11月19日)。 全体で100万人以上という大損害を出して、連合軍がわずか数キロ前進できたのみという、まさに地獄のような塹壕戦となった。

アラビアのロレンス

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実在のイギリス陸軍将校トマス・エドワード・ロレンスが率いた、オスマン帝国からのアラブ独立闘争(アラブ反乱)を描く。

パレスチナ戦線における、イギリス陸軍情報部員であるロレンスによる敵トルコ軍への妨害工作。 普通に戦時国際法違反である。

フライボーイズ

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外人部隊としてフランス空軍に志願入隊し、ドイツ軍と戦ったアメリカ人の若者たちがいた。 彼らの所属した実在の中隊「ラファイエット戦闘機隊」の実話に基づき、彼らの苦悩と友情、そして「最後の騎士道」「大空の決闘」であった時代の空中戦を、総製作費70億円の巨費を掛けた実写アクションと、CGを駆使したVFXで描く。

レッド・バロン

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第一次大戦のドイツ空軍の英雄、レッド・バロンと異名をとった、マンフレッド・フォン・リヒトホーフェンの半生を描いた空戦ドラマ。撃墜王として恐れられた華々しい経歴から、彼が死を迎えるまでを描く。

リヒトホーフェンは「赤い男爵(レッドバロン)」と呼ばれ、英雄視されたパイロットです。 なぜ赤い男爵かというと、機体を真っ赤に塗っていたからですね。 80機もの撃墜記録をもっていましたが、1918年4月に戦死。墜落した遺体は敵のイギリス軍に回収され、栄誉礼をもって葬られました。