クラッシュ

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昔大阪の塚本駅でアラブ人(たぶん)の親子が、切符を買わずに改札を通ろうとして、駅員に止められていた。
父親らしき初老の男性はおろおろと戸惑っていて、横の息子らしき青年は父をかばって駅員に抗議している。
しかし2人とも日本語が話せない。

駅員は切符の販売機へ2人を連れて行き、目的地を聞こうとするが、どうにも意思の疎通ができない。
そのうち父親が駅員にお金を渡したので、駅員はそれを自販機に入れようとする。
すると何を誤解しているのか、息子が絶対にお金を入れさせまいとする。
雰囲気からして「勝手なことをするな!」といったことを叫んでいたようだ。

そして2人は切符を買わないまま、再び改札へ。
当然、駅員はあわてて止める。
父親は必死の表情で駅員にお金を押しつけ、改札を通してもらおうとする。
駅員が「だめだめ」と叫びながら2人の前に立ちはだかると、息子は激怒して駅員を突き飛ばした。
別の駅員もやってきて、押し合いのような状況になる。

すると息子は再び何か抗議して、ついには泣きだし、父親の肩をかき抱くようにして駅を去ってしまった。
彼はずっと何か叫んでいた。
「どうして判ってくれないんだ」
おそらくそんなことを言っていたんじゃないかと思う。

彼らにどういう誤解があったのか、知る由もない。どうすべきだったのかも。
こんな簡単なことでも、人はわかり合えない。
この映画を観て、そんな昔のことを思い出した。