2011年

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幸せはシャンソニア劇場から

僕はこういう「小屋」を描くお話が大好きです。 緞帳が上がり、暗い舞台裏から照明の輝く表舞台へ。 ハレーションの隙間に見える観客の顔。 今日やってきた観客たちが喜ぶかどうかが評価の全て。 この恐怖を耐えきるには、常人ではいられない。 けれどもちろん、劇場を出れば普通に生きる生活人でもある。 パリの下町。人民戦線が出てくるから、1900年代前半かな? そこの劇場が不況とストで閉じてしまう。 必要なのは […]

バーレスク

アイオワの田舎でくすぶってたクリスティーナ・アギレラが、華やかな舞台を夢見てハリウッドに来て、 シェールの経営するラウンジ「バーレスク」でその才能を開花させる!というお話。 こういうショービジネスものって、昔はもっと理不尽な意地悪なんかで主人公を追いつめて、 周囲はみんな主人公の敵、ひとりくらい理解者がいてもいいけど、常には助けない。 そんな状況を耐えて耐えて、最後にやっと認められるという展開が普 […]

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!

ロンドン首都警察に勤める主人公は、あまりの有能さゆえ上司に疎まれ、田舎町サンドフォードに飛ばされる。 そこで待っていたのはやる気のない同僚たちと、どこかおかしい村の人々。 主人公は周囲となじめず浮いた存在となっていくが、次第に村の恐ろしい秘密が明らかに、というお話。 妙にスピーディな編集で、変わった作品だなーっと思って見てたら、これが意外にめちゃくちゃ面白い。 この2ヶ月で観てきた映画の中でも1、 […]

8月に観た映画まとめ

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8月分は以下。 ハート・ロッカー 2004年夏。バグダッド郊外。アメリカ軍爆弾処理班の若者3人の38日間の任務を描く。 明確で筋道だった物語はなく、「戦争モノ」というより「戦争」を描こうとしたのかな、というのが率直な感想です。 通常、物語では「その現場に放り込まれた人間は、何を感じるか」が大きな焦点となります。ですから、普通は知らない仕事や場所というのは、それだけで魅力になる。その「現場」の最たる […]

ミート・ザ・ペアレンツ3

看護師の主人公は、妻と娘・息子に恵まれ幸せな日々。 元CIAの義父との関係も落ち着いてきた。 しかし製薬会社の女性に勃起不全薬の売り込みをかけられ誤解をうけ、義父と主人公が再び対決!というお話。 非常に安定感のあるコメディ。しかし観た時期が悪かった。 本作は「巨大な穴に落ちる」「誤って砂で生き埋め」というシーンがある。 ちょうど本邦では「落とし穴生き埋め事件」という不可思議な事故(事件)が起きた。 […]

ハート・ロッカー

2004年夏。バグダッド郊外。 アメリカ軍爆弾処理班の若者3人の38日間の任務を描く。 明確で筋道だった物語はなく、「戦争モノ」というより「戦争」を描こうとしたのかな、というのが率直な感想。 通常、物語では「その現場に放り込まれた人間は、何を感じるか」が大きな焦点となる。 だから、普通は知らない仕事や場所というのは、それだけで魅力になる。 「現場」の最たるものが戦争で、そこに行った者にしか判らない […]

恋とニュースのつくり方

長年勤めた地方局をクビになり、なんとか全国ネット局の超低視聴率番組のプロデューサーとなった主人公。 番組を立て直すため憧れのベテラン報道キャスターを抜擢するが、これがとんでもない頑固者。 視聴率も下がるばかり。打ち切り宣告を受けた主人公は、視聴率を上げるため奔走する、というお話。 仕事だけの人生なんて虚しいだけ、けれど着実にキャリアアップして向上したい、自分という存在をこの世界に輝かせたい、もちろ […]

パーフェクト・ホスト 悪夢の晩餐会

指名手配中の銀行強盗である主人公が、正体を隠して豪邸に逃げこむ。 しかしそこの主人は恐ろしい秘密を隠しており、「恐怖の一夜」が幕を開ける、というお話。 悪党とはいえ凡人の主人公が、ハンニバルやアニーやジェイソンの自宅をわざわざ訪問しちゃったようなものだ。 ただしやってきた強盗を無理やり歓迎し、延々と続く豪邸主人の独演会はかなりアホらしい。 「ミザリー」みたいな胃が痛くなる展開ではない。特にプールで […]

クワイエットルームにようこそ

フリーライターの主人公。目覚めると閉鎖病棟で手足を拘束されている。 やってきた恋人に聞くと、どうやら睡眠薬のオーバードーズで倒れたらしい。 なぜこんなことに? 自分は何をしたのか? というお話。 精神病院にいるまともな主人公、というと「カッコーの巣の上で」を思い出すが、 こちらは途中から主人公もまともじゃなかったことが明らかになるという、ミステリー仕立てとなっている。 ただし重い話題を軽いノリで料 […]

伊藤計劃『虐殺器官』

前から読もう読もうと思っていて、やっと読み終わった。 近未来。主人公は米情報軍の特殊部隊員。 先進諸国は徹底的な管理体制でテロを一掃するが、途上国の内戦や大規模虐殺は急増。 その混乱の陰には、常にひとりの男がいた。 大量殺戮を引き起こす“虐殺器官”とは?というお話。 前半は眠かったが、後半はぐいぐいと。 つい10年ほど前まで「第3次世界大戦」という言葉が割とリアリティがあった。 どうも最近は、殴り […]

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