乳幼児連れのパリ旅行1(準備)

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さて、5月のゴールデンウィークにフランス・パリへ旅行に行ってきた。
1才と6才の子ども連れ。
ひとり旅、カップル、友人グループ、といったパリ旅行記はいろいろあると思うが、いろいろ不自由な子ども連れでの海外旅行はいろんな事前の準備が必要。
せっかく得たものは共有しないともったいないと思い、記憶の限りここに残しておこうと思う。

航路・宿泊先など

飛行機はフィンランド航空(フィンエアー)にした。
出発は5月2日未明に関西国際空港を出発する便。

1:30 日本/関空発
5:40 フィンランド/ヘルシンキ空港着
7:35 フィンランド/ヘルシンキ空港発
9:40 フランス/シャルル・ド・ゴール空港着

こういうスケジュール。直行便の方がいいとは分かっているが、乗り継ぎ便の安さには勝てなかった。

下の子(1才)の航空券は無料。タダ。
なぜタダかと言うと座席を確保しないから。2才から座席に座らせてシートベルト着用が義務づけられる。
逆に言うと、2才以下の子どもはシートベルトができないからずっと抱っこしてないといけない。
今回の旅程で言うと、約10時間抱っこしっぱなしということになる(1:30発で5:40着ですけど時差がある)。

これがまだ0才のちっちゃいちっちゃい頃なら、バシネットを使わせてもらうのがベスト。ただし航空会社によってバシネットの予約を受け付けてくれる会社と、当日早い者勝ちな会社がある。ウェブ予約であっても、事前に電話で確認しないといけない。

あとフィンランド航空では2才未満の子どもには食事も出ないので、用意して持ち込む必要がある。
さらに何かしらアレルギーがある場合も、フィンランド航空はアレルゲン除去食なんてものは用意していない。
ちなみにアレルギーについて問い合わせたときには、「除去食?ハア?そんなのやってねーよ」と、木で鼻をくくるとはこのことだ、というドライな対応でした(笑)。
別に悪口を言っているわけでなく、このドライさが実際に飛行機に乗ってみると逆に良かったりする(詳しくは後述)。

宿泊先はホテルではなくアパート。フランス風にいうと「アパルトマン」。
現地日本人スタッフがおられてとても便利な「LONG STAY SERVICE FRANCE SAS(ロングステイサービス・フランス)」へ。
いろいろ選べるが、私たちは「オルセー」にした。

地区:サンジェルマン・カルティエラタン
アクセス:12番線 Rue du Bac駅 徒歩6分
最低宿泊数:3泊
定員:5名
階数:4階(日本式5階)エレベーター付き
ベッド:シングルベットx4, シングルソファーベッドx1
広さ:80㎡
タイプ:2ベッドルーム
バスルーム:バスタブ
給湯システム:ガス式給湯
ネットワーク環境:WI-FI・有線接続・IP電話

最寄り地下鉄駅「Rue de Bac」徒歩6分、オルセー美術館へは徒歩3分。木組みの梁が真っ白な漆喰の壁に映える、パリらしい内装のアパルトマン。給湯設備は改装されて使いやすくなっています。屋根裏風のベッドルームからは、パリの空と建物の屋根が続く風景が見えてロマンチックな雰囲気です。

http://www.kurasutabi.net/appartement/orsay/

パスポート申請

旅券事務所によると、意外に多い質問が「何才からパスポートは必要ですか?」というもの。
答え:何才であってもパスポートは必要です。ないと出国できません。
ウチでは上の子は海外旅行経験済みですが、ちょうど5年有効のパスポートの期限が来ていた。下の子は初めてなのでまだパスポートがない。
ということで2人のパスポートを申請。
下記が必要な書類。

(1)一般旅券発給申請書(5年用) 1通
(2)戸籍謄本(または戸籍抄本) 1通
(3)住民票の写し 1通
(4)パスポート用の写真 1葉
(5)申請者本人と確認できる書類

まず最初の関門が証明写真だ。お金がもったいないから自作してみようかと思ったが、これが案外難しい。
「無地の背景」「他の人が映り込んでない」「目を開いて正面向き」などをクリアしてないといけない。背景を加工したりするのはNGだ。
切り抜きなどしてもバレなきゃいいのかもしれないが、旅券事務所まで行って、並んで、それで「これダメです」とリジェクトされてしまうリスクを考えると、プロのスタジオで撮っちゃう方が結局いい。

というのも現に私がリジェクトされたからである。めちゃくちゃ並んで結局ダメ。
乳幼児連れで時間を無駄にしてしまうのは、本当にイタかった。
結局プロのスタジオで撮影したらあっというまであった。
あと、署名(サイン)は上の子は自筆、下の子は私が代筆した。
 

服をどうするか?

5月上旬のパリの気温・天候ってどうなんだろう?
子どもの服をどうするか。荷物の量がものすごく変わるので、これは失敗できない。このころ日本では既にかなり暖かくなっており、上の子は長袖のシャツに長ズボンというスタイルだった。
そこでロンドンにいる知人に連絡。今どんな感じか聞いた。いただいたお返事が以下。

5月だとまだ薄手のコートがいる感じですかね。昼の間、風さえ吹かなければ暖かいですが、夕方から急に冷え込んだりします。とはいえ、日が落ちるのは8時くらいと随分遅いです。
子供さんだと長袖のコットン2枚がさねに薄手のコートかな。
セーターは必ずバッグに入れてます。内陸なので、急に冷える日などがあるのですよ!
日本の3月半ばくらいの心算で来ていただくといいかもです。


聞いて良かった……。
さすがにコートなくても大丈夫やろ、と思っていたが、実際は朝なんて手袋に耳当てしている人もいるくらい寒かったのである。
昼間は薄手のコートで大丈夫だったが……。
ちなみに私は長袖シャツにベストを着て、さらにジャケットを羽織っていた。

準備物

<モバイルWi-Fiルーター>
海外向けのポータブルWi-Fiといえば「イモトのWi-Fi」が有名だが、他にもいろいろある。旅行の予定を数ヶ月前から立てておけば、早期割引がかなり大きいのでお得だ。
自分のスマートフォンを3大キャリア(Docomo、au、Softbank)にしている人なら、海外でも料金のことさえ考えなければとりあえず通信そのものはつながる。
ただ私が契約しているUQ-Mobileは、海外ローミングができない。
となると現地(または事前に日本国内)でプリペイドSIMを購入するか、日本からポータブルWi-Fiを持っていくか。

国内でも海外用のプリペイドSIMは買える。買わなかったが、LOFTの旅行コーナーには置いてあった。

ただこれの最大の問題は、「現地に行ってみないと接続できるのかどうか判らない」こと。現にフィンエアーアプリは後にログインできなかったわけで、どういう不具合や設定ミスが起こるか分からない。
パリに着いてから「あれ?つながらない」となったときどうするか?
それはそれはどうにかするしかないが、できればそういう事態は避けたい。

で、結局私の場合は「Wi-Ho!(ワイホー)」にした。早期割引含めてこれが一番安かったので。
申し込んでおくと、出発日の前日に宅急便で送られてくる。今回は関空発の深夜便に乗るが、当日の午前中に届いた。

<amazon Kindle(アマゾンキンドル)>
飛行機の中での、子どもたちの暇つぶし用。事前にいろいろたっぷりダウンロードしておいた。結局役には立たなかったが……。

<子ども用ヘッドフォン>
Kindleの視聴用。小さい子どもがイヤホンなんて付けてくれるわけがないので、小さいヘッドホンを購入しておいた。
子ども2人で共有してくれないか、などと甘いことを考えていたのだが、事前に上の子にも装着してみたらそれを見た下の子が「僕も!僕も!」と泣く。下の子に渡そうとしたら、上の子が「これ僕のでしょ!!」と怒る。
結局、2つ買うはめになった。

<濡れマスク>
飛行機の中はかなり乾燥する。そのための、保湿成分を含ませたマスク。小さい子ども連れの親にとって、「風邪をひかない」のは絶対の義務である。
子どもには何が起こるか分からない。だからこそ親は徹底的に、あらゆるリスクを避けなければならないのだ。
このグッズはマジで役に立った。

<ベビーカー>
赤ちゃん連れだと抱っこ紐とベビーカーはあった方がいい。パリは石畳で、ベビーカーだとガタガタに揺れて使いにくいという情報を聞いていたのだが、実際に行ってみるとそうでもなかった。十分使える。
ただ初めてのパリということで、エレベーターを探すのに苦労した。そのためベビーカーはさっと折りたためるものが良い。
あとレストランなどは狭いので、畳んだときに自立するベビーカーにすること。エアバギーなどは、旅行者としてはあまり向かないかもしれない(畳んでも図体が大きいし、自立しにくい)。
(つづく)

総目次

01 0日め(準備)
02 1日め(出発)
03 1日め(シャルル・ド・ゴール空港でロストバゲージ)
04 1日め(買い出し……モノプリ、エリック・カイザーなど)
05 2日め(凱旋門・シャンゼリゼ通り)
06 2日め(セーヌ川散策〜夜のルーヴル)
07 3日め(オルセー美術館)
08 3日め(サント・シャペル)
09 3日め(バトー・ムーシュ)
10 4日め(ラスパイユ)
11 4日め(ヴェルサイユ宮殿)
12 4日め(チュイルリー公園)
13 5日め(シャン・ド・マルス公園、クレール通り)
14 5日め(アンヴァリッド、ソルボンヌ大学)
15 5日め(進化史大陳列館)
16 5日め(サンシュルピス教会〜夜のエッフェル塔)
17 6日め(最終日の買い物)
18 レストランケイ(Restaurant KEI)の話